わたしは演奏中、姿の見えない聴衆を見るような想いだった。

いまはまだここにいない聴衆に向かって笛を吹いていた。

この音楽を受け取ってください。

​朱鷺たたら​

​

​螺旋　Helix　　朱鷺たたら

生命の息吹を音に託して。1本の竹を通して野生の息吹が冴えわたる笛、朱鷺たたら

​

力強く、土埃りの立つようなビートを打ち出す和太鼓、はせみきた

​

​深い音楽性はときに哲学的でさえあるピアノ、新澤健一郎

​

にこにこしながら、クラシックからロックまで縦横無尽に駆け抜けるチェロ、薄井信介

​

温厚に、堅実に、けれども熱い男パーカッション、足立浩

​

​それぞれ異なる音楽背景をもちながら、

邦楽器のもつ、ある種の言語に寄り添うように、

5人で奏でるひとつの景色が、歌が、紡がれる